指導の先生
 
 30年の時を越えてよみがえる名曲 混声合唱組曲『ひたすらな道』(管弦楽版) 混声合唱組曲『ひたすらな道』は、「姫」「白鳥」「弦(いと)」の3曲からなり、作詩は高野喜久雄氏、作曲は田三郎という『水のいのち』をはじめとする数々の作品でよく知られた名コンビによるものです。

 今回、演奏する『ひたすらな道』管弦楽版は、ピアノ版の初演からさほど時を経ずして、日本プロ合唱団連合の委嘱により作曲者自身のオーケストレーションがなされ、1979年2月6日に同連合及び新日本フィルハーモニー交響楽団、そして作曲者自身の指揮により東京文化会館大ホールにて初演されました。 以来、忘れ去られたかのような時が流れましたが、奇しくも本年=2009年は『ひたすらな道』管弦楽版の初演からちょうど30年という節目の年です。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の協力の下、この管弦楽版を蘇らせることができ、私どもはその光栄とともに、歓びを感じています。奥様田留奈子さんのご厚意により、パート譜が新たに浄写され、今回供されることとなりました。

 作曲中、シューベルトの『冬の旅』の「道しるべ」の最後の言葉「誰ひとり還って来たことのない道」がくりかえし作曲者の心に浮かんだといいます。 『ひたすらな道』を読み解くカギは、「円環性」という言葉にあると考えますが、逃れられない円環性の中でもがき続け、答の出せないものを求めてやまない「人」の願い。その「道」が「ひたすら」である、もしくは、「ひたすら」でなければならない由縁です。

 また、田三郎については、日本の作曲家たち/6高田三郎のWEBをご参照下さい。

田三郎氏 70代の頃
(1913-2000)

『ひたすらな道』管弦楽版 初演の模様